授業紹介


東洋中世史 [2006カリ:東アジア中世史]

担当教員:氣賀澤

授業風景

紹介者

  私が3年生になって受けた中世史の授業で、一番初めに感じた印象は、内容の深さと細かさでした。 それまで1、2年で受講したものとはまったく違う中身に驚きました。 そして、いよいよ3年として専門課程に身を置くことになったことを自覚しました。 しかし講義はとても分かりやすく、別の文献講読の授業内容と合わせながらの勉強の毎日です。 先生の隋唐時代の専門知識が満載な授業です。

〔担当教員からのコメント〕
  今年の東洋中世史は「隋唐時代の政治と社会」をテーマに、 中国史上でもっとも華やかな隋唐期の多様な姿、そこに生きた人々の実像を浮き彫りにしたいと計画しています。 新発見の遣唐使留学生「井真成墓誌」も当然取り上げます。 史料を紐解いていく先にみえる歴史世界をとおして、歴史研究の面白さに少しでもふれてもらえれば幸いです。


史料演習 [2006カリ:史料演習(アジア史)]

担当教員:櫻井

難しい漢文だってお手のもの

2年  山際あずさ

  この授業では主に10世紀以降の漢文史料の読解を行っています。 今読んでいるのは『元史』。内容を理解するために何を参考にして、 どのように調べればよいのかということも教えてもらいながら、史料を読んでいきます。 時々中国語も交えて聞き取り、会話の力の向上も目指しています。 前期には一人一人中国語で自己紹介をするなど、担当講師の櫻井先生、 teaching assistantの小松原さんも一緒に和やかな感じで授業は進んでいます。 漢文を読んでいくと人それぞれ読み方や解釈が違ってきますが、そこからみんなで考え、 理解を深めることが、この授業の目的なのだと思います。 他の人の意見や考えを聞くことは、歴史を勉強していく上でもとても重要なことです。 講義形式の受動的な授業とは違い、自分達で作っていく形の授業です。

〔担当教員のコメント〕
この授業に参加する皆さんの興味はさまざまで、時代では三国時代から近現代まで、 場所では朝鮮から中央アジアまで、個性豊かです。 それでも、中国語と漢文ができれば、考え理解できる世界がグンと広がります。 後期には、夏休みの旅行経験などをとおして、より積極的に意見を出してくれるようになるでしょう。 皆さんの成長が本当に楽しみです。


東洋史文献講読 [2006カリ:文献講読(アジア史)]

担当教員:高田

3年  内田真之

  明治大学のアジア史専攻は長い伝統のある専攻です。文献講読は、その名のとおり文献史料を読む授業で、文献史料を読むことは歴史の真実を探求する歴史研究の基礎・基本であり、実証史学の根幹をなすものです。このように重要な意義を持つ文献講読は、少人数のゼミ形式で行われ、毎回熱い議論が交わされ、楽しく理解できるまで徹底的に授業が行われます。   今年の高田ゼミでは、中国近現代の教育に関する史料として、当時刊行された『江蘇省小学教師』という雑誌の記事や論文を読んでいます。ゼミのメンバーには韓国人留学生もいて、とても熱心です。日本語の文献史料を読むことに比べ、外国語の文献史料をしっかり読むためにはその国の文化を理解している必要があるため、予習などが大変です。でも外国語の文献史料を読むことで、日本人の立場・価値観や考え方に囚われない歴史観をはぐくむことができ、文献史料という歴史の軌跡を通して歴史の片鱗に触れることで、大いなる歴史のコスモスを感じることができました。


東洋史演習U [2006カリ:演習T(アジア史)]

担当教員:寺内

授業の一環として東洋文庫を見学

授業の一環として東洋文庫を見学


3年  パク  ソヒョン

  私は韓国の梨花女大から来た交換留学生で、今は東洋史学専攻で勉強しています。 こちらで、専攻の授業を中心にいろいろな科目を勉強していますが、学生たちが博学でまじめなので見習いたいです。 特に私が参加している東洋史演習Uは、韓国にはない形態の授業なので新鮮な刺激になっています。 各自のそれぞれの専攻に合わせて、体系的で専門的な授業を受ける日本の学生たちが羨ましいくらいです。 この授業で良い友達もたくさんできましたが、みな親切で東洋史学専攻の学生らしく、 外国に関心が高くて国際的な雰囲気を感じることができます。 1年だけですがアジアを行き来する知識と思い出を持てて幸せだと思います。


3年  長谷川智

  こんにちは!突然ですが、皆さんはアジアについてどのようなイメージをお持ちでしょうか?たくさんの美味しい料理、美しい自然や遺跡、ヨン様(?!)など明るいイメージが多様に思い浮かばれるかと思います。しかしその一方で、先の大戦によって生じてしまった暗い陰の部分があることも事実です。私たちもアジアの一員としてこの地球を生きていくためには、各地の固有の歴史・文化を深く理解し、歴史的多面的な思考力を持つことが不可欠だと思います。   私はアジアの中でも朝鮮半島の歴史を専攻していますので、春休みにはカタコトの韓国語を携えて短期留学という形で、実際に韓国での生活もしてみました。アジアを知る上でも、日本を知る上でも、更には自分自身の発見という意味でも良い経験になったと思います。