STORY

ストーリー

第20回明治大学シェイクスピアプロジェクト

『 ハムレット 』




――行こう、僕の運命が呼んでいる

デンマーク王室の王子・ハムレットは憂愁に閉ざされていた。実の父親である先代デンマーク国王が亡くなったのだ。


それだけではない、ハムレットが父の死を深く悲しみ喪に服している中、ハムレットの母・ガートルードが父の弟であり現国王となったクローディアスと再婚したのである。

母の心変わりの早さを目の当たりにし周囲の人間への猜疑心が強まる中、親友であるホレイショーたちからこんな話を耳にする。

「深夜、城壁の上に死んだはずの前国王の亡霊が出る」


危険だとわかっていても父に会いたいと願うハムレットは引き止めるホレイショーたちを振り払い、ついに父の亡霊と対面する。そして、亡霊の口から衝撃の事実が伝えられる。

「残虐非道な殺人に復讐してくれ」

ハムレットの猜疑心は本物となった。「狂気」という鎧をまとい、復讐へとひた走るハムレットに斜陽のデンマーク王室が巻き込まれていく。