これまで日本では、中国近現代(modern)の自由主義についての紹介はおこなわれてきてはいるものの、現代(contemporary)思想としては「新左派」を中心にしてのみ扱われるという顕著な傾向があった。この理由の一つとしては、現代中国におけるリベラリズムが、実際には社会民主主義から民主社会主義、さらにはリバタリアニズムまで視野に入れているにもかかわらず、現執行体制のイデオロギーに対して根源的に「批判的」であるため、これまで体制側による一方的評価である「反体制」として分類されがちであったことが挙げられる。本シンポジウムでは、中国国内で活躍している代表的リベラリストとともに、さらにカナダからの中国研究者による関連テーマについての報告を交えつつ、現代中国の政治・社会思想としてのリベラリズムの全体像を模索する。
日時 | 7月30日(日)午前9時半から(事前予約不要、入場無料) |
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場所 | 明治大学駿河台校舎グローバルフロント 1階グローバルホール |
司会 | 鈴木賢(明治大学法学部教授) |
通訳 | 及川淳子(桜美林大学グローバル・コミュニケーション学群専任講師) 徐行(東京大学東洋文化研究所助教) |
主催/後援 | 明治大学現代中国研究所主催/明治大学国際連携機構後援 |
09:00 開場
09:30 開会の挨拶(石井知章:明治大学商学部教授)
09:30〜10:30 許紀霖(華東師範大学教授)
テーマ:新東亜秩序の構想:欧州連合(EU)式の運命共同体
10:30〜10:45 休憩
10:45〜11:45 劉擎(華東師範大学教授)
テーマ:中国リベラリズムをめぐる政治的論述の困難さに対する省察
11:45〜12:00 コメント:水羽信男(広島大学教授)
12:00〜12:30 質疑応答
昼休み
13:30〜14:10 J. Fogel(Professor、York University)
テーマ:天下主義の復興:中国の学術界は普遍的価値観を如何に見ているのか
14:10〜14:50 T. Cheek(Professor、University of British Columbia)
テーマ:現代中国の知的公共領域
14:50〜15:00 休憩
15:00〜15:40 D. Ownby(Professor、Université de Montréal)
テーマ:中国の勃興とリベラリズム
15:40〜16:00 コメントと問題提起(王前:東京大学グローバル・コミュニケーション研究センター特任准教授)
16:00〜16:30 質疑応答
総括コメント
16:30〜16:40 許紀霖
16:40〜16:50 劉擎
16:50〜17:30 全体にわたる質疑応答
17:30 閉会の挨拶(石井知章)