加齢するエリザベス女王


 上の3枚は、現行の1ポンド硬貨に刻まれた連合王国女王のエリザベスII世です。

 連合王国というのは、日本で言うイギリスの正式名称であり、イングランド、スコットランド、ウェールズの3王国の連合が成立の基礎になっているからです。現在では、これら3国に、北アイルランドが加わっています。連合王国で1つの国なのですが、3国が区別して扱われることがあります。この10年で日本によく知られたのは、サッカーの場合です。サッカーでは、この3国は別々です。ですから、ベッカム選手は「イングランド」代表なのです。またスコットランドでは、現在もイングランドと異なる紙幣が流通しています。

 さて、現行の1ポンドに刻まれたエリザベス女王の姿に、3種類あることに気づきました。左端は、もっとも若い姿を刻んでいます。1983年発行の硬貨です。現行の1ポンド硬貨は1980年代はじめから発行されているので、発行の最初のころの、若かったエリザベス女王の姿です。

 中間は1994年発行のエリザベス女王です。少し加齢しています。

 右端は2002年のエリザベス女王です。さらにお年が加わっています。彼女は、本年4月21日に78歳になりました。「彼女she」とエリザベス女王を呼ぶのはイギリスでは普通で、テレビのニュース番組ではもっぱら「彼女」です。

 若いエリザベス女王が刻まれてる現行の硬貨は、この1ポンドと、20ペンスの2種類だけのようです。下の8枚がそれです。20ペンス硬貨は若いエリザベス女王を刻んでいるものが非常に多く、現在流通の半分近くは若い姿ではないか、と思います。1ポンド硬貨では、10枚に1枚くらいしか若い姿はありません。エリザベス女王も人間ですので、年をとるのは当たり前ですが、自分が加齢する姿を通貨に刻印されるのを、彼女はどのような気持ちで見ているのでしょうか。