ゼミ長より

各期のゼミ長から西山ゼミや俳句への思いを語ってもらいました。



●4年(10期)ゼミ長 田勢也子

俳句を始めてから、今まで気にも留めていなかったほんの些細なことに気が付けるようになりました。私達の日常は意外にも輝いていて、様々なことに囲まれていました。春のうららかな陽気も、夏の蝉の声も、秋の月の美しさも、冬の凍てつく寒さも、全てが私達の日常を構成しているのです。それらを当たり前だと思って生活する人と、情景を切り取って自分の言葉で表現する人とでは、人生の楽しみ方が変わってくるのではないでしょうか。

 俳句は、いつまで経っても褪せることなく、私が見た景色、聞いた音、香りを思い出させてくれます。また、他者に自身の感動を共有することも出来ます。
 たった17音、されど17音。言葉で表現する楽しさをあなたにも味わって頂きたいです。


●3年(11期)ゼミ長 亀倉涼

 俳句は十人十色です。
 同じ景色をテーマに俳句を詠んでも一語一句誰かと重なることなどまずありえません。たとえ、感じたことや表したいことが同じでも表現、言葉が人によって変わります。同じ山に行ったのに、同じ街並みを歩いたのに、言葉にするとまるで違うのです。自分が気が付かなかったことを俳句にしていたり、知らなかった言葉を使っていたりします。そうすることで他人を理解でき、自分の価値観や視野が広がります。
 私はこれが俳句の最も魅力的な一面だと考えます。また、その景色を見て感じたことを言葉として残しておくことができます。自分がそれを見返したらもちろんその時の景色や感情を思い出すことが出来ますし、他人が見てみてもその景色を想像することができ、思いまで伝えられる時もあります。
 何年後、何十年後への自分へ俳句という趣味を贈りませんか?



●2年(12期)ゼミ長 山本惇

 俳句と聞くと古臭いイメージがあると思いますが、今の私たちにとても大切なことを教えてくれます。普段何気なく過ごしている日々も、ふと気をかけて周りを見てみると季節の変化など様々なことに気づくことができ、5・7・5のかたちで表現することで、自分とは違う考えを持った人と共有することができます。5・7・5の17音の型に決まっていると窮屈に感じるかもしれませんが、この17音はとても自然で頭に残りやすいです。また俳句はどれが正解でどれが不正解といったことがないので、気軽に詠むことができるのも魅力の一つだと思います。
 俳句を詠むことで今まで見てきた景色がガラリと変わります。ぜひ多くの人に俳句を詠んでもらいたいです。