縄文社会の婚姻居住規制
九州・中国
近畿・東海
東日本
晩期
妻方居住
選択居住
夫方居住
中期〜後期
妻方居住
妻方居住
選択居住
前期
妻方居住
妻方居住
妻方居住

■春成(1982)は、抜歯人骨と副葬品の統計的分析を行い、縄文時代の婚姻居住規則を上表のように推測している。

縄文前期以降の東日本の環状集落・墓地の分節構造から単系出自集団の存在が推測されている(谷口、1999)。それ以外の地域と時代にも単系出自集団はあったかもしれない。

■春成(1982)は、妻方居住:選択居住:夫方居住=母系:双系:父系としているが、これは単純すぎる。妻方居住婚はもっぱら母系と結びつくが、夫方居住婚は母系、父系どちらとも結びつくので、もし単系出自集団が存在したなら、西日本は妻方居住・母系出自、中期以降の東日本は夫方居住・父系または母系出自、というモデルが成り立つ。

| 蛭川研究室 | 仮想人類学博物館 |

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