進化の歴史・文化の歴史

出来事
101 コンピュータの発明(60年前)










102 産業革命(200年前)
103 文字の発明(5000年前)
104 農耕の開始(1万年前)
105 現生人類の起源(20万年前)
106 人類の起源(500万年前)
107 恐竜の絶滅、新生代の始まり(6500万年前)
108 「カンブリア爆発」(複雑な後生動物の出現)(6億年前)
109 太陽系の形成(46億年前)、地球生命の起源(40億年前)
1010 ビッグバン(宇宙の始まり)(137億年前)
表は、宇宙と地球の生物の進化史を、対数尺度で示している。宇宙の物理的な歴史を表すにはビッグバン、宇宙の始まりを起点にして時間の矢の方向に対数尺度で出来事を並べるほうが適している。つまり宇宙の進化は減速しつつあり、熱力学の第二法則に従って宇宙は冷え、無秩序になっていく。
いっぽう、地球の生命の歴史を振り返る場合は、現在から逆に過去に向かって対数尺度で出来事を見ていったほうがわかりやすい。これは、生命や文化の歴史が加速しているからで、宇宙全体の傾向とはまったく逆になっている。
この尺度でみると、地球が誕生するとすぐに生命も誕生していることがわかる。いっぽう、生命の歴史は長い間単細胞生物の歴史で、人間のような生物はごく最近になって現れたといえる。このことは、もし宇宙のほかの場所に地球に似たような環境の惑星があれば、生命は比較的容易に発生するが、それが人間のような生物に進化するのはむしろ難しいということを示している。(お隣の火星では初期の時代に単細胞生物が発生し、そのまま絶滅してしまったのかもしれない。)
(2548/2005-04-11 蛭川立)