社会性の進化

真社会性 Eusocial
亜社会性 Subsocial パラ社会性 Parasocial
親による子の保護 繁殖的分業(不妊カストの存在)
昆虫の社会は、図のように分類される。亜社会性は多くの動物にみられるが、これとパラ社会性を兼ね備えた、真社会性の社会を形成する種は、昆虫類の中でも膜翅目のアリ、ハチ、等翅目(シロアリ)の全部、同翅目のアブラムシの三系統だけである。
Wilson(1975)は、動物界における社会進化の四つの頂点を、刺胞動物、昆虫類、哺乳類、そしてとくに人類、に見いだしている。図のような社会性の基準からみると、「下等」な動物ほど社会性が発達しているようにみえるが、前者ほど個体性があいまいになり、その「社会」全体がひとつの多細胞個体に近づいていくとすれば理解できる。もちろん、多細胞生物の個体は細胞が作る社会にほかならない。
Insect Sociality (Behavioral Ecology - Eastern Kentucky Univresity)