目的
本研究では地域経済の衰退、社会的排除(失業・貧困、ニート、社会関係の希薄化、麻薬依存、劣悪な住宅、社会サービスへのアクセスの欠如など、経済的・社会的システムへの参加から排除された状態)など、様々な社会課題に直面する地域の再生モデルとして、「ソーシャル・キャピタル」(社会的ネットワークや信頼)という社会的・非市場的資源とビジネス手法とを活用する「ソーシャル・ビジネス」に注目し、新しい地域再生モデルとしてのソーシャル・ビジネス振興に向けた課題を日本・韓国・イギリス・アメリカ合衆国の研究者による国際共同研究と、国内の研究者・実践家との共同研究を通じて明らかにする。
① ソーシャル・ビジネス振興の社会基盤整備に関する政策提案 |
② 社会的認知・知識・ノウハウ移転・相互学習を促進する組織間ネットワーク強化のためのE-ラーニング・システムを活用した「オンライン・ネットワーク型研究交流・研究成果普及システム」の開発 |
研究方法
下記5つのサブテーマに分け、分担で研究してゆく
① 地域再生分野のソーシャル・ビジネスの実態と社会的インパクトに関する研究 |
② ソーシャル・ビジネス振興と関連する制度的環境(組織間ネットワーク・政策・制度等)の実態に関する研究 |
③ E-ラーニング・システム活用のオンライン・ネットワーク型研究交流・研究成果普及モデルに関する研究 |
④ ソーシャル・ビジネス振興のための社会基盤整備に関する政策提案 |
研究により期待される効果
① 日本国内におけるソーシャル・ビジネス研究と国際交流の進展 |
② 定量的・定性的研究に裏付けられたソーシャル・ビジネス振興に関する政策提案の有効活用 |
③ E-ラーニング・システムなどを活用したソーシャル・ビジネス振興に関する知識・ノウハウ移転や相互学習ネットワーク形成 |
④ 大学を拠点とする通信教育機能とECT活用のネットワークが強化されることによる、ソーシャル・ビジネスの質的・量的発展 |