日向一雅 編 青簡舎 版 2009年2月発行 ページ226P サイズB6 定価2,800円 明治大学古代学研究所主催のシンポジウム「源氏物語と菅家と白氏」(2006年12月)の記録を基にした論文集。 本書は漢詩、特に『白氏文集』を中心に、紫式部が読んだ『白氏文集』はどのような本文であったのか、『白氏文集』の書作品が物語の筋書きや表現や主題形成にどのように参与していたのか、その検討を通して源氏物語の達成について考察したものである。
目次 はじめに 藤原克己 「源氏物語における〈愛〉と白氏文集」 新間一美 「白居易の花実論と源氏物語」 日向一雅 「「雨夜の品定」と諷諭の物語ー『白氏文集』「新楽府」の受容と変奏」 西野入篤男 「玉鬘の流離と『白氏文集』「傳戎人」ー光源氏の内大臣との狭間で漂う玉鬘の物語の仕組み」 李 宇玲 「道真と省試詩ー近体詩から古体詩の創出へ」 神鷹徳治 「紫式部が読んだ『文集』のテキスト−旧鈔本と版本」 執筆者紹介