2004年6月12日(土曜)
H. J. Irwin: Belief in the Paranormal (JASPR 1993)
報告者:浅井隆(明治大学文学部心理社会学科学生)
実験環境のデザイン:快適性と厳密性のはざまで
次のテーマについて議論した。
とくに最後の点については、実験の厳密性レベルを明示したうえで実施し、結果を発表することの必要性を確認した。次は暫定的案である。
レベル0:ゲーム、遊びを通して、実験企画のヒントを得る。実験とは言えない。
レベル1:実験企画を具体化するための試験的実験。結果を公表することはない。
レベル2:被験者や実験者の練習を主眼においた、事前の企画設定を緩和した実験。
レベル3:事前の企画設定を充分に行なった実験。実験者の詐欺の可能性は残される。
レベル4:実験者の詐欺の可能性を排除する実験だが、企画に懐疑論者の関与はない。
レベル5:懐疑論者が関与し、その批判に耐えられる対策をした、周到で厳密な実験。
(否定的データのお蔵入りを防ぐために、レベル3以上は必ず論文報告する)
話題提供者:石川幹人