ゼミ概要
2年生活動内容は、前期が個人金融に関するFPの基礎や実務の内容をレポーター制で、プレゼンします。小原ゼミでは、発表後の質疑応答、議論に特徴があります。 全員参加型のゼミを目指すので、報告者以外も、質問・コメントで、 毎回一回は発言するようにして、発信力の場数を踏み、学生間で、議論が起こるようにします。
FPのお客様への提案書、キャッシュフロー表の作り方など、実践的な内容がほとんどです。 数学、数式、パソコンデータ分析は不要です。 輪読ですが、他のゼミと違って、学生同士で議論がおこるように工夫をしています。
合宿は一切、行いません。
後期は、いよいよ競技式ディベートです。 ディベートについては、教員が初歩から仕組み、やり方を説明しますので、心配は要りません。
マンションの購入 か 賃貸かについて、基礎講義のあと、全体をほぼ二つに分けます。 そして、1チーム4人、ないし、5人のチームに分かれます。
ディベートのやり方は、英米の議会・ディベートに範をとりますが、
『教育的ディベート授業入門』中沢美依(明治図書出版, 1996)を元に、
さらに、ゼミの実勢に合わせてと毎年経験から、変更が加えてあります。
ゼミ生の数から、数名を一チームとして、全員が、スピーチの機会があるようにして、 経験をつけます。 グループ、チームといえども、全員参加型、 「チームワーク」というものを重視して、誰かひとりの話せる人に任せて、 誰かが全く発言しないというのは許されません。
特有のルール、一部のディベート大会と違って、事前の立論レジュメの交換はしません。 これをやると、試験で言うカンニングというか、先輩にアドバイスを求めるとか、入れ知恵が入り、 リアルタイムでの思考能力の養成にかえってマイナスだからです。
前半の立論終了後の作戦タイムと質疑応答の時間を相当厚めにとります。 これは、概要に挙げたような、リアルタイムでの思考能力を フル活用する経験知を最大限に高めるためです。
討論のテーマは、他のゼミのように社会一般に関した即興的なことではなく、 金融にとって実践的なFPに即したテーマでディベートが行われます。 即興でちょっとやってみるのではなく、十分な準備をしてから、 ディベート本番に臨む形にします。
具体的には、FP最大にして永遠のテーマ、そして、 人生最大の選択である住宅の購入か、賃貸か、です。
これには、モデルの家族のライフプラン表やキャッシュフロー表といったFPのツールを使うことになります。 住宅購入にはローンを借りるのが一般的ですが、変動金利ローンと固定金利ローンがあり、銀行業務の勉強にもなりますし、 その金利はどう決まるのか、マクロ経済も関連してきます。 住宅ローンには、団体信用生命保険がついてきますが、これのメリットを考えるには、人生における保険の入り方という 保険の勉強にもつながってきます。 住宅ローンのしくみのマスターも自然と出来ます。 こうして、適切な深いテーマでディベートを行うと、金融に関する総合学習につながります。
ディベート自体の時間は学期の後半に、一コマですが、準備にはとても時間をかけます。
なお、ディベートの勝敗のジャッジ判定や投票はしていません。 理由は、参加者が、勝敗ばかりに気が行って、勝つために表面上勢いを見せようとしたり、 自分らのテーマに関する見解を深めるよりも、必要以上に相手の非を叩くなど強引な戦術を誘発しやすいからです。
本 『日本人に闘うディベートはいらない』(小林正弥, 2014, 講談社+α新書)の精神で、 対話を深める機会として、上記の本の語り合う文化の醸成のため、ディベート教育をやります。 日本人は美徳でもありますが、シャイな人が多く、なかなかゼミでも発言する人がいないので、敢えて、ディベートという場を作るわけです。
その代わり、毎回、頑張った人MVPを投票で決めて、表彰しています。
ディベートは、すぐには答えが出ない難問に対して、対論の形式にすることで、集団知として、あくまで認識を深めるために行うものです。 勝ち負けだけにこだわってはいけないものです。 相手の議論のよいところは認めて、譲歩の構文で、しかし、最終的に我々の見解は、と、議論を進めることが大事です。
また、正式なディベートの大会では、当日の抽選で賛否を決めることもあります。 これは、純粋な論理能力、プレゼン能力の勝ち負けという点では純度が高いですが、 当ゼミは、そこまで勝負にはこだわりません。 また、事前の準備では、やはり、自分の本音のサイドの方が、 事前の調査や議論の組み立てに力が入ります。
先輩によると、実際ディベートをやってみて、楽しかったし、プレゼン能力に かなり自信がついた気がします。4人のチームで、準備するのは、 作戦会議のようで、楽しかったです。 お互い想定問答を作って準備しますが、 本番では、対戦チームも作戦を練って来て、意表をついた質疑応答があって、非常にスリリングで盛り上がりました、 他ゼミと比べて、小原ゼミ生は、就活の難関 GDグループディスカッションや集団面接に強い、 との感想です。
3年次は、 自由研究ですので、金融経済限定で、 テーマ重視でやりたいテーマに人が集まってチーム作りをします (たいてい2人〜5人)。
小原ゼミは自由でのびのびと過ごせる。自由闊達で個性を尊重する学風です。
いわゆる軍隊ゼミでも、スーツ強制ゼミでもありません。 スーツなどで強制的に型にはめるのでは、自分から自主的に成長しようという気持ちが大事です。
小原ゼミは、いわば洗練されたスポーツチームのように、 各自が自主性を持ってトレーニングして、プロゼミは全体練習として、力を合わせてチーム力を出す、これが一番大事です。


小原ゼミは、自主性が強く、自由度が高いので、長期休暇を使って、欧米へ短期語学留学や、 交換留学する学生もいます。コロナ前は、短期語学留学はカナダが多いです。
インバウンドの留学生はいません。
[ゼミ史 ゼミの活動記録] をご覧ください。 なお、当ゼミは、インナー大会、奨学論文、明大祭など、出場したこともありますが、伝統という名の先輩からの「強制」は 一切ありません。


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