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『子どもたちはなぜキレるのか』 齋藤孝 著
(ちくま新書,1999,\660)

「型の教育力」の再生
〜メルトダウンした教育はどうすれば立て直せるか?
近代史の在庫整理をふまえた処方箋を提言する〜

はじめに

第一章 「キレる」とは何か

キレるという言葉/心のコップ(器)の小ささ/「冷めたおとなしい身体」と「キレる」/アンケートによる「キレる」のリアリティ/キレた感覚は「真っ白」・「線を越える」/まわりが見えなくなる/「早ギレ」と「堪忍袋」/「強者のキレ」/「弱者のキレ」と「逆ギレ」/大人たちの腰が引けている/美しい憤り方/「キレる」と「憤り」の違い

第二章  「キレる」の裏に「ムカツク」がある

ムカツクがたまってキレる/ムカツクの実態/瞬間的に沸き上がる嫌悪感/ムカツクの効用/「軽いムカツク」の何が問題か/感情のひだにやすりをかける/世代間のギャップ/「価値感」の時代/カプセル/プライベートな領域の拡大/からだごとぶつかる関係の減少/ナナメの関係性/かったるい身体

第三章 「がんばる」と「楽しむ」のあいだ

「今の子どもはストレスが多い?/ストレスと緊張感を区別する/上達する喜び/ストレスに関する技術/「がんばる」一辺倒の時代/「ふんばる」には身体知がある/「楽しむ」の大流行/自然体とは何か/「技」としての自然体/自分のリズムを見つける/中心感覚/人から見られる「モノとしての身体」/勇気の身体技法/「倫理=生の美学」を支えるもの

第四章 エネルギーを出し切って技に替える

コルテスと野田秀樹の身体/野田秀樹の「出し切る」スタイルと身体性/幸田露伴と幸田文/<渾身の構え>の学習/三代の腰の伝承/背骨/宮本常一『家郷の訓』の躾

第五章 戦後教育が見すごしたこと

<腰肚文化>と<腰肚言葉>/実感の衰退/腰肚言葉の急激な衰退/激減する腰肚言葉の使用頻度/精神としての腰/高齢者に残る腰肚文化/心身の統一と自己の確立の方法/軍隊の姿勢とは異なる腰肚文化/ナチスドイツの軍隊の行進/「坐の文化」の衰退/欧米からの影響/切腹/勝海舟にみる腰肚文化/「胆力」と「根気」

第六章 <腰肚文化>を再生する

「肚をくくる」・「肚を据える」の技化/人生の態度としての「腰がすわる」/腰と個性/自己形成と「腰を落ちつける」/「修養」と「教養」/素読の力/「練る」の技化/「粘り」を身につける方法論/「単独者」として充実する力/中田英寿の身体性/「倫理=生の美学」の伝統/立腰教育の実践/呼吸による臍下丹田の技化/腹は怒りの関所

あとがき―ある教育実践の試み