まずは、歌代ゼミを選んだ理由を教えてください。

 大学に入って、1年生の初日の授業が歌代先生の授業でした。 先生は民間シンクタンクの出身と聞いたので、授業終了後に『何かビジネスを経験できる機会を紹介してください!』って話しかけたのがきっかけです。 当時、色んな経験をしたくて、大学生になったばかりだったので。

 実際に何かビジネスをされたんですか?

 そうですね。これは先生の紹介ではありませんが、友達と「着うたビジネス」を手掛けたことはあります。

 「着うたビジネス」ですか。具体的には、どういったことをされたのですか?

 インディーズバンドのバンドマンからお金を貰う代わりに彼らの楽曲を『着うた』にして、ユーザーは無料で楽曲を視聴できるというサービスを展開しました。

 ユニークなビジネスですね!思いついたきっかけは何かあったのですか?

 友人のライブを見に行っていたことですね。バンドマンって、メジャーデビューという夢のために、自分たちの曲をなるべく多くの人に聞いて貰いたいと思っているんですよ。
 ところが当時はその方法がライブ会場でCDを売るくらいしかなかったんです。まだiPodやYouTubeも、あまり普及していなかったので。それなら、彼らに自分たちの曲をプロモーションする機会を提供すれば、そこにビジネスが成立するんじゃないかと思ったのがきっかけでした。

 次に、ゼミでの思い出についてお話くださいますか。

 ゼミ試が楽しかったです。『超人気ゼミ』に変えるという目標を決めて、かなり作り込みました。女性の志願者を増やすために、「ゼミのテーマも国際経営戦略に変えましょう!」とか言ってましたね(笑)

 具体的にはどういったことを行ったのですか。

 学生に対するプレゼンを、かなりしっかりと行うように変えました。
 具体的には、まず、ターゲットを『授業にはあまり積極的でなくても、ゼミはしっかりやりたいな』と思っている人にしようと、明確に定めていましたね。 その上で、全員がパワーポイントを作って、説明会では一人ひとり全員が前で話すようにしました。普通はうまい人だけが話して終わるのですが、敢えて全員でやりました。 なぜなら、うまい人だけが話していると、受ける側の人が『私にはできない、俺にはできないや』ってなってしまうから。
 全員でやることによって、『あの先輩ができるんだったら私もできるようになんじゃない?』って、自分を投影しながら聞いてくれるだろうなと思ったんです。

 今はどういったお仕事をされているのでしょうか。

 全社WEB戦略室 R&Dユニットという部署にいて、そこから小さなネットベンチャーに出向しています。
 仕事内容は、大きく2つです。スマートフォンを利用した、ユーザーへ「ONE TO ONE」のターゲティング情報システムを提供する新サービスの事業立案やそのサービスの海外提携の交渉などをする仕事が1つ目。
 2つ目は、SEO(Googleの検索上位表示の対策)商品の企画担当として営業推進などを行っています。

 歌代先生の印象として、仕事を始めてから変わったことはありますか。

 分析や研究の面でのスタンスをすごく尊敬するようになりましたね。論文を読むと伝わってきます。
 例えばSEO商品の企画ではサイトのアクセスログを統計ソフトで分析したりするんですが、そこでは何を軸にしてどういう分析をしたらどんな結果が出るか、ということを考えながら仮説を立て検証していくことが必要になります。 こうしたスキルをもっと歌代先生から盗んでおくべきだったと思いますね。社会人になってから、先生のスタンスの重要性を感じるようになりました。

 就活ではどういったことを重視していましたか。

 特に意識していたことは、『相手にどう伝えるか』ということです。これは徹底的に考え抜いていました。同じ言葉でもどう伝えるかによって全然違いますから。

 「伝え方」ですか。例えば、どういったことなのでしょうか?

 そうですね。例えば、『リーダーシップってなんですか』って言われたときに、どう表現しますか?

 どうでしょうか…難しいですね。。。

 そうですか(笑) 私は『斜めのベクトル』という表現を使っていたんですね。リーダーはチーム全体が上に向かうベクトルも必要だけど、同時に横に繋げるベクトルも必要だと思うんですよ。 そうするとそこに『斜めのベクトル』ができる訳です。そしてこの『斜めのベクトル』を伸ばしていくことがリーダーシップだと思うんです。
 『リーダーシップを発揮したいです』っていう人は多いけど、『リーダーシップって斜めのベクトルだと思うんです』っていう就活生はあんまりいないですよね。 それは私にしか言えない言葉だし、そこにはすべてに理由があるんです。それこそ、こう訊かれたらこう返す、なんていうことはむちゃくちゃ考えましたね。

 「どう伝えるか」ということは、仕事でも考えますか?

 もちろん。今の仕事でもそうですね。街を歩いている時、お風呂に入っている時、寝る前とか、常に考えています。夜とかだと考えすぎちゃって、頭がさえて眠れなくなることもよくありますね。