石川日出志 岩波書店 2010年10月発行 ページ256P サイズ 新書版 定価840円 旧石器・縄文時代から邪馬台国の時代まで、稲作の導入を契機として日本列島にしだいに「社会」が生まれてゆく様子を、考古学の立場から描き出す。「弥生文化」といえば海の向こうからやってきた「渡来人」が「縄文人」に代わって築きあげた文化―という一般的なイメージは、果たしてゆるぎないものかどうか? 縄文からの連続性と地域文化の豊かさに着目し、列島の各地で起こった変化を克明に追いながら弥生時代の「実像」にせまる。
目次 はじめに―三つの道筋から日本列島をみる 第一章 発掘された縄文文化 第二章 弥生時代へ―稲作のはじまり 第三章 弥生社会の成長―地域ごとの動き 第四章 弥生文化を取り巻く世界 第五章 生まれいづる「クニ」 おわりに―「弥生時代」を問い直す 図版出典一覧 参考文献 略年表 遺跡名索引・主要事項索引