纐纈 厚
『日本の武器生産と武器輸出 1874〜1962』
(緑風出版、2023年)

  • 概要
    「戦争が繰り返される限り、武器生産と武器輸出及び武器輸入、総じて武器移転は頻繁化する。
     第一次世界大戦中の帝政ロシアは日本からの武器輸入に依存せざるを得ず輸入に懸命となった。中国は国内の政治抗争の激化に伴い、諸軍閥が競って日本やドイツからの武器輸入を果敢に行った、第二次大戦後の日本は、再軍備過程で武器輸入はアメリカに依存していくが、同時に戦前日本の実績を取り戻すべく武器生産への渇望も生まれて行く。
     戦争の可能性を軽減していく一つの方途として、武器生産と武器移転の歴史事実を追い、その削減方法を紡ぎ出すためにも、歴史考察は益々重要となっている。そうした問題意識から本書は編まれた。」(表紙カバー及び帯に記された著者のメッセージ)

    目 次
    第1章 武器生産をめぐる軍民関係と軍需工業動員法
    第2章 帝国日本の武器生産問題と武器輸出商社
        -泰平組合と昭和通商の役割を中心にして-
    第3章 第一次世界大戦後期日本の対ロシア武器輸出の実態と特質
    第4章 第一次世界大戦期日本の対中国武器輸出の展開と構造
        -日中軍事協定期(1918-1921)を中心にして-
    第5章 第5章 冷戦期日本の防衛産業と武器輸出
        -自立と同盟の狭間で-