お知らせ

・レポート課題について

レポート課題:
公共サービスの重要性と労働組合の役割について、論じなさい。ただし、各講師が講義で取り上げたテーマの中から、3つ以上のテーマを素材とし、これを論じなさい。

レポート作成上の注意:
タイトルは「公共サービスの重要性と労働組合の役割」とし、字数は本文3,000字以上とすること。MS word (バージョンは何でもよい)で作成のこと。最初のページ冒頭に、学部・学年・組・番号・学生証番号・名前を明記のこと、これらの記入漏れは採点できない。

提出先・期限:
Oh-o! Meijiシステム内の遠藤公嗣(経営学部)担当「学部間共通講座C(講座名「地方自治体の仕事と労働組合」)」(火曜日4限)の第1回レポートとして提出すること。
提出の期限は7月21日(火)正午である。

・配布資料

授業で使用したレジュメ、資料などはこのサイトからダウンロードできます。「配布資料」のところをクリックして下さい。「このリンクは無効」などと表示されて、うまくダウンロードできない場合は、表示アドレスを再度読み込んでみて下さい。

・自治労寄付講座のFacebookページ

自治労寄付講座のFacebookページを開設しました。講義の進展状況や写真・関係情報を掲載する予定です。
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自治労寄付講座「地方自治体の仕事と労働組合」シラバス(2015年度春学期)


4月14日 ガイダンス 

遠藤 公嗣(経営学部教授) 


この寄附講座の講師の多くは、公共サービスの広範な仕事にたずさわっている現役の職員であり、同時に労働組合の役員でもある。こうした公共サービスという仕事・現場の実情、公共サービスで働くことの意義、自治体政策めぐる諸問題を、最も肌で感じている人々を全国から集め、この講座を構成する。
 ガイダンスでは、講座全体の概要として、自治労という労働組合の説明、毎回の講義の進め方、履修上の注意点、成績評価について説明する。また短時間のDVDを上映する予定。


配布資料:
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4月21日 医療の危機と看護職員の取り組み

白井 桂子自治労群馬県本部書記次長/衛生医療評議会常任幹事) 


社会保障の要である医療が、財源不足、医師・スタッフ不足などにより、崩壊の危機に瀕している。人材の中では特に「看護師不足」が深刻化している。医療を提供するため、看護師は医師と同様、不可欠の存在であるにもかかわらず、この問題が重要視されていない。女性の「なりたい職業」で常に上位となる「看護師」がなぜ不足するのか。医療現場の実態から、看護労働の問題点と今後のあり方を考える。同時に、看護師が生き生きと働き続けられる労働条件・労働環境の改善に取り組んできた労働組合の経験と成果、その役割、今後の課題について考察する。


配布資料:
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当日の講義映像(YouTube)


4月28日 セーフティネットと地方自治体、生活保護の行政は今

白井亨熊本市中央区保護課ケースワーカー/熊本市役所職員組合


生活保護は、憲法25条で規定されている「生存権」を保障するための根幹をなす制度である。生活に困窮した国民・市民の最後のセーフティネットであるばかりではなく、例えば地方の「最低賃金」を決める際は、生活保護費水準を指標とするなど、あらゆる福祉施策の基本であり、様々な社会保障制度とも密接に関連している。景気は回復していると言われながら、生活保護受給者は減少していない。本年4月から生活保護に至る前に支援を行う生活困窮者自立支援制度が施行され、各自治体で様々な支援活動が始まった。なぜ、生活保護受給者が増加しているのか?対応策はないのか?現場実態を交えて生活保護行政の今後について、ともに考えたい。


配布資料:
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5月12日 子育て支援の保育現場での取り組み

徳田武史調布市下布田保育園保育士/社会福祉評議会保育部会副部会長)   


近年、長引く不況、核家族化の進展などから保育所への入所希望者が増加する中、認可保育所に入れない「待機児童」が増え続けている。また、19時以降の保育時間の延長、一時保育や休日保育、病児・病後児保育、家庭や子どもの育ちに特別な配慮を必要とするケース、育児への不安・負担を感じる保護者の増加など、保育ニーズは多様化しつつある。今後の子育て支援に何が必要なのか、何を改善するべきか。現場経験を通しつつ、保育士を組織する労働組合の意義についても考察する。


配布資料:
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5月19日 原発事故と復興支援

志賀公夫双葉町役場生活支援課主幹兼郡山支所長/双葉町職員組合前執行委員長



東日本大震災、福島原発事故によって世界的にも経験のない課題、矛盾が、次々と明らかになっている。特に、安全神話のもと、原子力災害への対応は無策・無防備に等しく、住民、自治体そして職員も翻弄されている。国の意思決定が自治体を住民から乖離させ、民主主義さえも否定されかねない一方、原発立地町民にとっては、未だ脱原発を唱えることが難しい側面もある。このような中で、自治体機能の回復、住民の生活再建に取り組んでいる自治体の現状を通じ、民主主義、行政、自治体とは何か考える。


当日の講義映像(YouTube)



配布資料:
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5月26日 地方自治体の関連職場で働く民間労働者の現状と雇用確保の取り組み

橋本武朋(日建総業㈱第一事業部小菅事業所現場管理者/小菅下水処理場委託職員ユニオン書記長)   



自治労には約7万人の民間労働者が加入している。彼らは自治体の民間委託先の企業や公社・事業団、社会福祉法人などに勤務している。小泉内閣以降、新自由主義経済の下で民間化の流れが加速され、自治体関連職場の民間労働者数は大きく増加してきた。しかし、自治体と企業の契約は1年契約であったり、競争入札での契約単価切り下げが人件費に跳ね返りやすいなど、労働者にとって不安定な一面がある。公務員と同様の仕事をしているにもかかわらず、委託先の雇用は不安定で処遇も低い。この現実を通し、労働組合による雇用確保と処遇改善の取り組み、労働組合の必要性について考える。


配布資料:
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参考論文
橋本武朋「地方自治体の関連職場で働く民間労働者の現状と雇用確保の取り組み」『労働法律旬報』1804号(2013年11月25日発行)。

6月2日 自治体の不安定雇用労働者・臨時非常勤労働者の現状と労組の活動

野角裕美子自治労本部組織拡大局長


現在、自治体には職員の3割以上、全国で70万人にも及ぶ臨時職員・非常勤職員が働いている。正規職員と同様の業務に携わりながら、法的には民間パート労働者以上に不安定な位置付けにあり、かつ低賃金が問題となっている。保育や給食調理、医療、図書館、学童保育など、市民の自立や利便性を支え、生活に不可欠な仕事をしているにもかかわらず、自らが経済的に自立できないという現状をめぐり「官製ワーキングプア」という言葉まで造られている。こうした現場での実態を通じ、業務や労働条件の改善を求める労働組合の役割を考察する。


配布資料:
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6月9日 平和と地方自治体の役割~米軍基地問題を考える

伊波 洋一(元宜野湾市長) 


「防衛」や「安全保障」は国の専権事項であり、平和を創造するための地方自治体の役割は、限定的なものと一般には理解されている。しかし沖縄の現実を見れば、時として地方自治体が「地域住民の生命と財産を守る」ために、国の防衛政策と相反する判断を行っていることが分かる。沖縄の基地問題、とりわけ宜野湾市の実情や、他の自治体で実践されている平和創造の取り組みなどを紹介しつつ、自治体、そして労働組合としての平和活動の意義を考える。


配布資料:
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授業で上映したビデオ「米軍基地はもういらない〜辺野古の海を守る人々」(2015年4月・18分)
制作:明治大学労働教育メディア研究センター



参考サイト(伊波洋一さんの報告映像など)
公開研究会「南西諸島の軍事強化に反対する沖縄と日本の平和」

6月16日 消防職員の活動と地方自治体の責任

仲野桂太奈良県広域消防組合消防本部宇陀消防署消防士/全国消防職員協議会特別幹事



消防職員は市民の安心・安全を守るため、24時間勤務で働いている。現場出動はもちろん、訓練も危険と隣合わせの仕事であり、装備や設備が十分でなければ、職員の安全さえも危うくなる。こうした事態を防ぐには、職員が団結し、現場の声を行政に反映させる必要があるが、日本の消防職員には労働組合権がすべて認められていない。その現状を打開するために設立された全国消防職員協議会の役割と、消防職の特性から労働組合の必要性を考察する。また、女性消防職員がまだまだ少ない消防職場の中で、男女が共に働くことの難しさや意義、消防職を通じて感じた命の大切さを伝える。


配布資料:
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当日の講義映像(YouTube)



参考サイト
全国消防職員協議会

6月23日 自治体の廃棄物行政について

笹川勝宏(八王子市環境部館清掃事務所/八王子市職員組合書記長) 


大量生産、大量消費、大量廃棄の使い捨ての生活スタイルから、ライフスタイルを見直し持続可能な社会の構築が必要となっている。行政主体による廃棄物処理は、毎日あたりまえのように繰り返されてきているが、今後、環境保全・持続可能な社会を構築するには、行政の力だけではなく地域や地域住民の力が必要不可欠となる。


一方、労働組合として合理化のなか業務委託が進んでいく実態を踏まえて、新しい私たちの働き方として、日々の収集業務のなかで環境行政の最前線で地域や地域住民と接している私たちが、地域や地域住民の中にある「政策情報」を収集し自治体政策を企画・立案することで合理化や業務委託に歯止めをかけるとともに、市民協働のコディネーター役を目指す。また、収集業務の改革を通じて、縦割りを乗り越えての高齢者福祉や子ども政策などとの連携も模索する。


配布資料:
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当日上映したビデオ「ごみ処分場はもう限界! 八王子市のごみ減量作戦」


6月30日 国家財政・地方財政の課題と取り組み

角本健吾(自治労本部総合政治政策局部長)



国家財政・地方財政とも財政悪化が進んでいるといわれているが、受益と負担、財政のムダ使いなど、いくつかのキーワードから、財政悪化の要因や財政が果たす機能、自治体や労働組合が果たす役割を考える。



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7月7日 自治体労働組合の未来〜自治労委員長との対話を通じて

氏家常雄(自治労本部中央執行委員長)


「失われた20年」「格差社会の深刻化」などの言葉に象徴されるように、日本経済に明るい日が射してこない。労働者の賃金は低く抑えられ、「中間層」と呼ばれる市民層が減少している。世界でも、その不安や不満が爆発し、デモやストライキなどのニュースが駆け回っている。労働組合は職場を改善すると同時に、社会全体の市民生活を底上げする、社会運動としての使命も担っている。そのためには、地域社会に拠点をおく自治労に何ができるのか、労働組合の問題は何か、自治労のトップである氏家委員長との対話を行いながら考える。


配布資料:
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当日の講義映像(YouTube)

7月14日 男女平等の取り組み

松澤 佳子自治労本部女性部長


いまや世界では、女性が社会のあらゆる分野に参画し、活躍するのが当たり前になってきている。EU諸国では、男女同数の内閣が成立し、法律で企業の経営陣への女性参画率40%をめざすクオーター制が導入されるなど、新たな動きが出てきている。一方、日本は、働く女性の半数が不安定で低賃金の非正規雇用であり、第1子の妊娠・出産を契機に退職する女性が6割に達していることから、女性にとって働きやすく、働き続けられる職場・社会となっていないのは明らかである。男女がともに仕事と生活の調和をはかりながら、その能力や個性を発揮できる「男女平等参画社会」の実現に向けて、自治体や労働組合が男女平等に取り組む意義や雇用における男女平等の実現、ハラスメント対策等について考える。


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7月21日 労働組合と政策提言・実現の取り組み/総括

髙田邦治自治労福岡県本部特別執行委員/自治労小郡市職員労働組合特別執行委員)/遠藤公嗣


仕事も家庭生活も、学校もアルバイト先も、実は「政治」と無関係なものはない。自治体職員が仕事で住民と向き合うとき、そこには法律や条例が深く関わってくる。それは市民生活を円滑に進めるために役立つ時もあれば、時には立ちはだかる「壁」になることも。


地方公務員として地域の人々とともに働き、家に帰ればひとりの「住民」として家庭を営む自治体職員。彼らが、現場から見た今の法律に「改善した方がいい」あるいは「こういった法律があれば」などといった点を見出したとき、自治体の業務と並行して、「労働組合」で検証作業や、未来に向けた「政策」を作り上げる作業にとりかかる。そして社会のルールである「法律」や「条令」などが新しく作られたり、変わったり、なくなったりする場所である「議会」において、自らの政策を実現するための取り組みを進めている。労働組合の政策提言・実現の取り組みについて考える。


配布資料:
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【授業の概要・到達目標】
地方自治体や関連する団体および企業は、住民の健康と福祉を守るための基礎的なサービスを提供し、そのサービスは「セーフティネット」の役割をはたしている。これが公共サービスである。公共サービスを担うのは、地方公務員はもちろん、地方自治体関連の公社や事業団、そして、福祉や医療などに関わる民間労働者である。これらの広範な労働者を組織する労働組合の全国連合体が、全日本自治団体労働組合(自治労)である。自治労組合員は約82万人であり、日本でもっとも大きい労働組合連合体の1つである。


 この講座は、自治労の寄附による。この講座では、「セーフティネット」としての公共サービスのさまざまな仕事について、その積極的役割を認識してもらい、そこでの労働の意義について考えてもらう。また、公共サービスを取り巻く諸問題についての解決策や地方自治体など公共サービス関連の労働組合の意義・役割について考えてもらう。


 この講座は医療、福祉、環境、雇用などの身近な地域の課題や、市町村や地域社会への市民参加について、考えたり、実践するために有益なものである。また、公務員志望の学生については地方自治体の仕事内容や職場を知る良い機会でもある(過去の本講座受講生が、地方公務員として活躍している)。受講を期待する学生は全学部にわたって存在するはずなので、学部間共通科目として開講する。実際、前年度までの開講でも、生田キャンパスの学生を含めて、各学部の学生が受講している。


【履修上の注意】
授業に出席すること。質問や議論に積極的に参加すること。


【教科書・参考書】
教科書を使用しない。要点レジュメや資料を配布する。DVDなど、映像メディアを活用する。


【成績評価の方法】
毎授業時の出席確認の感想文は各4点×14回で計56点、最終課題レポートは44点で評価する。

明治大学学部間共通総合講座
2015年度春学期(半期)2単位
火曜日4限
駿河台校舎リバティタワー1093教室


コーディネーター 
LinkIcon経営学部 遠藤公嗣
連絡先:
endoxkosh@kisc.meiji.ac.jp (アドレスから、xを削除して送信してください)


支援組織(明治大学の特定課題研究ユニット)
LinkIcon明治大学労働教育メディア研究センター


本講座は自治労の寄付による講座です。
LinkIcon自治労(全日本自治団体労働組合)のサイト